砂沼の概要
周囲 | 約6km |
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面積 | 約55ha |
貯水量 | 最大220万m³ 内、農業用水としての有効貯水量160万m³ |
水深 | 最大5.20m |
砂沼への流入量(最大) | 毎秒5.301m³ |
砂沼から下流への放水量(最大) | 毎秒4.501m³ |
砂沼下流のかんがい面積 | 約2004ha(下妻市・常総市) |

茨城百景の碑
砂沼は、1950年(昭和25年)に茨城県観光審議会によって「茨城百景」に選定されています。
また、2010年(平成22年)3月25日に砂沼湖として農林水産省の「ため池百選」に選定されています。
砂沼の沿革

砂沼は徳川幕府前期の享保時代に農業用の水源として造られた人口の溜池です。
当時この地方には、江村沼、砂沼、大宝沼を水源とする三溜井用水と、鬼怒川を水源とする中居指用水、本宗道用水、原用水、三坂用水の四箇用水がありました。
今から約300年前の享保11年に、下野国芳賀郡上江連村に堰を設け、新たに江連用水を開削しました。
しかし、以後60年を経ても水流意の如くならず、ついに組合村々は三溜井の復活を決議し、幕府に出訴を続けました。
寛政3年に江連用水の廃墟と三溜井復興の許可があり、工事を進めたため、干拓の新田は水面下に没し、当時の江連用水は廃墟と化してしまいました。
その後、鬼怒川下流の四箇用水地区は、水流の変化により例年大干害をうけ、寛政以降の江連古溝復興に向けた陳情運動により、文政12年の江連用水再興の認可により、下流の四箇用水路に連結され、現在の江連用水が竣工を見ることになりました。
昭和11年から県営砂沼農業水利改良事業施行にあたり、第一に貯水の増大と、沿岸の永年にわたるもめごとを一掃する目的で、それまでの国有溜池を、組合の絶対所有権として確立すべく、昭和12年の臨時組合会において、溜池公用廃止と国有溜池売り払い申請を可決し、提出いたしました。
県営事業においては、施行区域内に編入され、出願については、県当局が無償で払い下げができるよう熱心にお骨折りくださり、税務署や大蔵省当局に奔走され、安値で払い下げができるようご尽力されたとのことです。
のちに、茨城県が民有地を買収し、その後、当組合に払い下げしました。
砂沼の周辺

砂沼庵
砂沼周辺は、砂沼を中心とした80ha(砂沼の湖水面積を含む)が「砂沼広域公園」として整備されています。
テニスコートや野球場などのスポーツ施設、砂沼を眺めながら散策できる遊歩道、桜や菖蒲が楽しめる観桜苑など、四季折々の自然の中で、スポーツや散策などを楽しむことができます。
中でも観桜苑は公園を代表する桜の園で、5haを超える敷地内には約50種類、約350本の桜が植えられており、3月下旬~4月上旬には、たくさんの花見客でにぎわいます。
また、5月下旬~6月中旬には、約2,000m²の菖蒲園に色とりどりのハナショウブが花を咲かせ、見頃をむかえます。
また、砂沼には数多くの種類の淡水魚が生息しています。中でもヘラブナは、釣りのターゲットとして人気があり、近隣はもとより首都圏からも多くの釣り人が訪れています。

「船方さんよ」の歌碑
観桜苑には、砂沼のほとりに「砂沼庵」があります。見学は無料で、落ち着いた雰囲気の日本庭園では多種の植物を鑑賞することができます。建物内の沼見台から眺める砂沼は一味違った趣があります。
砂沼庵の北に、下妻市渋井出身の門井八郎さんが作詞した「船方さんよ」の歌碑があります。昭和32年に、歌手の三波春夫さんが歌って大ヒットしました。
その他にも、チャンチキおけさ(三波春夫)、東京花笠音頭(三波春夫)、あしたの虹(石原裕次郎)、赤いグラス(アイジョージ・志摩ちなみ)、こちやこい酒場(村田英雄)など、数々の作詞を手がけています。
砂沼の中央にかかる「砂沼大橋」は、全国でも珍しいY字橋です。全長395m。
2007年に県と茨城県建設技術公社、茨城県道路公社からなる「100名橋選定実行委員会」によって「いばらき100名橋」に選定されています。
橋の中央広場には、公園のシンボルであるブロンズ像「飛翔」が置かれており、童謡「ふるさと」や、ご当地ソング「砂沼夜曲」が流れる仕組みになっています。
日が沈むころになると、砂沼大橋のライトがつきます。砂沼に面して中学校があるため、砂沼大橋が通学路として使われています。
2017年、砂沼の南に「下妻市観光交流センターさん歩の駅サン・SUNさぬま」がオープンしました。
1階には観光物産販売所、2階には砂沼の景観をテラスデッキから眺望できるカフェレストランや観光案内所などがあります。屋外には来訪者の憩いの場として広場を整備しており、イベント開催などにも対応しています。

砂沼大橋

日没ころの飛翔像

サン・SUNさぬま
砂沼のイベント
イベント名 | 開催時期 |
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しもつま砂沼桜まつり | 4月上旬 |
しもつま砂沼花火大会 | 8月上旬 |
しもつま砂沼フェスティバル | 10月下旬 |
砂沼マラソン大会 | 11月下旬 |